これだけは知っておきたい介護施設経営者の基礎知識
トランプ大統領令の執行停止に学ぶ。
1 行政指導と監査は違います。
行政指導は、介護施設の運営基準や人員基準を知らしめる手段です。 監査は、基準違反など疑いがある場合、行政処分をするための行政調査です。この違いを知らないと、突然、行政庁から聴聞通知(行政処分のための手続)が届いたりするなどあわてることになります。
2 早めに対応することが大事なこと
介護施設経営者の多くは、監査を受けても「うちは大丈夫」と思ってなにも対処しない方がいます。さらに、行政庁から聴聞通知が届いても「話せばわかってもらえる」と誤解して、なにも準備しない経営者もいます。行政庁では、不利益処分をすることを決めた場合だけ、聴聞通知を発出して手続をすすめます。ですから、介護事業所側で、聴聞手続きに出頭して、一生懸命説明しても後の祭りです。
3 行政庁による行政処分のほかに、保険者から介護報酬の返還を求められること
指定取消処分など行政処分を受けた場合、保険者(市町村)から、介護報酬の返還を求められることがあります。その額は、数十万円から億単位まで様々です。返還命令の場合、その額に100分の40の違約金も付加されます。地域によっては、行政処分の際、不支給決定(国保連が法定代理受領の支払を停止すること。)をする保険者もいます。
4 早期に正しい争い方を学ぶこと
事業者が、大切な利用者への介護サービスの提供を継続しながら、行政と争うためには、早期に法律にしたがった争い方を学び、それを実践するほかありません。
行政職員も人の子です。事実誤認はつきものです。法令の解釈を誤ることだってあります。ただし、行政処分はそれが告知されると、内容が法令に違反しているとしても、一応、有効として扱われます。
これに対抗するには、執行停止があります。アメリカでトランプの大統領令が発令され、イスラム教徒が入国できなくなりましたが、アメリカの連邦裁判所は、大統領令に対し執行停止をしました。執行停止によって入国ができるようになったのです。国法上の三権分立です(チェックアンドバランス)。
これは活用できます。介護保険法も同じように、行政庁の違法・不当な行政処分には、執行停止が認められています(2017年2月11日)。事業を続けて介護報酬を行いながら、裁判所で、行政処分の違法を争うことができます。
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